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やらない善よりやる偽善

 

こんにちは。都タクシーブログ担当のノロです。

 

少し前、ウクライナに対し、「折り鶴を送ろう!」という提案がされたとき、

「それは良いことだ」という意見と

「それは邪魔だ」という意見で

議論になりました。

 

このとき、よく言われたのが、「やらない善よりやる偽善」と言う言葉です。

 

この言葉。もともとは、漫画「鋼の錬金術師」のなかでのセリフです。

 

戦争のさなか、敵国の小さな診療所で敵国の手当をしている医者に対して、

「偽善だ!」と言われた医者が返した言葉なのです。

 

「偽善で結構!やらない善より、やる偽善だ!」

 

私は「鋼の錬金術師」の愛読者でしたので、このセリフはカッコいいなと思いましたね。

何故かと言えば、このお医者さんのやっていることは、

決して偽善などではなく、本当に正しいことをやっていたからです。

 

それを「偽善」と言われ、言い返した一言。だから、相手もぐうの音も出なかったのです。

 

 

ところが、いざ、世の中というのは「偽善」で満ちています。

「偽善」のやっかいなのは、やっている本人が「善」だと思ってやっている人もいれば

「偽善」であると認識してやっている人もいるということです。

 

折り鶴ももちろん、本当にウクライナのことを思って送ろうとした人がいるでしょう。

しかし、中には、「善」をやった気になるために提案した人もいるかもしれません。

 

今回のウクライナだけでなく、

「お年寄りを守るために」と言って、マスクやワクチンを強制させたり、

「地球環境のために」と言って、レジ袋を有料にする。

 

科学的根拠よりむしろ「〇〇のために」という「善」をくすぐる手法のほうが

人間、とりわけ日本人には効果的だったりするわけです。

 

 

私は小さいころから、教科書を疑ってみる人間でした。

だから、とりあえず、教えられても自分で調べて納得しないことは覚えなかった。

(だから成績が悪かったのですが)

なので、この〇〇のためにというのは、非常に滑稽に見えます。

 

一番わかりやすい例が、レジ袋です。

レジ袋が有料化されましたが、そのときの環境大臣は

 

レジ袋を全部無くしたところで、プラスチックごみの問題は解決しません。

それが目的ではありません。

この有料化をきっかけに、なぜプラスチック素材が世界中の問題となって取り組まれているのか、

そこに問題意識を持って一人ひとりが始められる行動につなげてもらいたい

 

と言いました。

つまり、レジ袋を有料にした方は、それが偽善とわかっていて

国民にそれを強いたことになります。

 

私は、当時、レジ袋の有料化についてどうしても納得がいかなかったので、

本当にレジ袋が環境に悪影響を与えているのかを調べたことがあります。

 

……ですが、ほとんどの人は調べない。

それを偽善とは気づかず、「良い行為だ」と思って行う。

 

残念ながら、いまの社会は、それでほくそ笑んでいる人たちがいるということです。

 

我々のような接客事業も、「マニュアル接客」というのが導入されて久しいです。

残念ながら、マニュアル接客を「言えばいいんだろ」と偽善的に取り組んでいる人は少なからずいます。

 

そういう人たちに気づきを与え、「善」の心からくる接客を行えるようになれば、

苦情とかも減ってくるのかなと感じます。

 

ですが、なかなか難しいんですよね。

 

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